【遠隔映像監視車の内部】
5回目の取材時に、最新の機材を見せてもらいました。
張り込みの負担軽減に絶大な効果を発揮する機材です。
まだマスコミにも公開しておらず、外部者に見せるのは私が初めてだそうです。
光栄であり、とてもうれしかったです。
この極秘情報を皆さんにいち早くご紹介しましょう。
原一探偵事務所 探偵業届出番号:埼玉県公安委員会 第43070145号
原一さんは調査機材への投資を惜しみません。
現場の探偵が「こんな機材がほしい」と言えば、社長は借り入れをしてでも買ってくれるとのこと。
そしてまだ市場にないものなら、自社で作ってしまったりもします。
今回、長年の構想がついに形になったというのを見せてもらいました。
ボックス車の後部にデスクとモニターが据えられています。
これで車から離れたところにあるカメラからワイアレスで映像を飛ばし、その場所の様子を監視することができます。
カメラは小型で、自転車のカゴなど様々な物に偽装装着できます。
それを見張りたい場所付近にさりげなく置いておくと、映像を車に送信してくれます。
これにより、車が入れない場所や人が張り込みできない場所も見張れます。
かなり何でも写真を撮らせてくれる原一さんですが、このカメラだけはモザイクをかけるよう求められました。
この小型カメラの設置場所は公道か、会社の所有物(自転車等)に限定しています。
また、プライバシー侵害や違法行為にならないような注意も払います。
例えば、張り込み場所の公道に自社の自転車を停めておき、そのカゴにネットワークカメラを仕込んでおくわけです。
【小型の映像伝送カメラ】
車内にいれば、人目につきませんし、おまけに監視現場からは離れているので、誰かがそこを監視しているなどと誰も思いません。
また、車内にいれば暑さ・寒さ・風雨の影響を受けませんし、座っていられるので張り込みとは疲労度合いが全然違います。
また、無線での連絡も、誰にも怪しまれずに、やり放題です。
【快適な車内での監視環境】
この車にはまた、大容量の電源ユニットが搭載されています。(足元の黒い箱)
車のエンジンを切っても、電気が使えるわけです。
状況が必要とすれば、エンジンを切り、車内に誰もいないことを装いながら監視作業ができます。
【車とは独立の電源ユニット】
冬にそういう状況になると、モニターは動いても人間は寒くてたまりません。
そういうわけで、毛布も備え付けらしいです。
【備え付けの毛布】
この車は、本社に隣接する板金加工も可能な自前の自動車整備工場で作った改造車です。
車内では探偵が監視業務を行っていても、ハッチを閉めれば、何の変哲もないボックス車にしか見えません。
【後部ハッチを閉めた状態】
以上の説明を聞いても、この機材がなぜそんなに素晴らしいのかわからない人も多いと思います。
「映像を電波で飛ばして車の中で見られるぐらいのこと、そんなにハイテクにも思えないが・・・」
そんな風に考えて、いまいちピンと来ない人もいるでしょう。
車体に穴を開けてカメラを設置し、車内で隠れてモニターできる監視車両は以前からありました。
【従来の監視用車両】
この車は郊外・田舎の調査現場で使われるもの。
外部地域ナンバーの乗用車が長時間停まっていると怪しまれるので、何かの業務車両風になっているわけです。
この車の問題点は、車を長時間停めておける場所でないと使えないことです。
それに比べ、今回の機材はカメラが別で離れた場所から映像を送りますから、どんな場所でも使えるのです。
車が入れない、人しか通れない場所でもOKです。
そして、この機材は人間による張り込み負担を大幅に下げます。
人間が張り込んでいると目立ちやすい場所にもってこいです。
昨今は不審人物とみられるとすぐに警察に通報されるので、住宅地を筆頭に張り込みがやりにくくなっていますが、それも解決できます。
また、酷暑・酷寒・風雨の中で立ったまま張込むのは、探偵の体の負担も大きいです。
真冬の北海道など、車外での張り込みは30分が限界です。
しかし、この機材ならそういう問題も解決してしまいます。
こういうわけで、この機材は今後の調査業務の在り方を変える、素晴らしい発明品なのです。
通算6回目の取材で再びモニター車の内部を見せてもらいました。
前回の取材の時は実験段階でしたが、この機材の有効性が確認されたので、数を増やしていく計画だとのことです。
また、今の車両ではモニター室に2人いると窮屈なので、もう少し大きいバンにするそうです。
上の写真では、奥に折り畳み自転車が格納されているのがわかります。
上の写真で机の上に乗っている白い箱は冷風機。
2018年は記録的猛暑でしたが、暑さ対策をしっかりやらないと調査以前に探偵が熱中症で倒れてしまうとおっしゃっていました。
広さを確保し、暑さ・寒さ対策をしっかりやって、快適な環境で調査できるようにする。
原一の機材の進化は続いているようです。