取材に基づき、業界大手・原一探偵事務所の社内体制を紹介していく連載記事です。
今回は料金システム。
探偵に依頼する時の最大の不安要素のひとつが料金です。
相場もわからないし、請求の仕方も各社バラバラです。
落とし穴がいくつもあって、ぼったくり被害も多発しています。
ハライチが選ばれる理由の一つは、料金が圧倒的に明快だからです。
それは「最初に総額見積を出し、追加請求は一切しない」というものです。
最初に、この料金表は説明のための一例であって、A~C社は特定の他社を指すものではないことをお断りしておきます。
料金を比較する時に押さえておかないといけないポイントが2つあります。
これを忘れて、最初の見積額だけで選ぶと手痛い目に遭います。
【警察と同じ無線機器を使用(2015年取材)】
A社は低価格がウリですが、調査目的を達成できないトラブルが多いとしましょう。例えば・・・
ちゃんとした調査をしようと思ったら、それなりの人員と装備が必要です。
「2万円でやります」といった、度を超えた低価格の業者もありますが、論外です。
そんな価格で複数の訓練された人員と車両、高額な撮影機材を動かせるはずがないのは、常識でわかるはずです。
1人で尾行すれば、ほぼ確実に見失うか、バレます。
バレて相手の警戒度を上げると、次回の調査は非常に難しく、コストのかかるものになってしまいます。
あまりにも低価格の業者は品質の低い素人か、最初から追加料金をぼったくるつもりかのどちらかの可能性が高いです。
安すぎる探偵社は専門的な機材はほとんど持っていないはずです。
【隠しカメラ付偽装ピザバイク(2018年取材)】
B社は最初の料金に加えて、後日に実費を清算する料金システムです。
探偵の調査は事前にコストを予測するのが困難な仕事です。
尾行がバレそうなので、急遽交替の人員・車両追加が必要になることもあります。
相手が突如タクシーに乗って遠方に向かい、予定外の交通費が発生することもあります。
だから、最初に見積を出し、後日に実費を清算するという料金システムも間違いではありません。
問題は、常識で想定する「実費」レベルを大幅に上回る金額を請求してくる業者がいることです。
上の表のB社の例では、実際の支払い総額は見積もりの2倍を超えています。
後日清算がある探偵社でのチェックポイント
後日清算がある料金システムの探偵社を使う場合は、契約する前に上記のことをしつこいぐらい確認してください。
大切なのは最初の提示額ではなく、総額です。
後日清算額は正確に予想できないにしても、ある程度の幅では予測できるはずです。
その幅を超える事態が発生した場合、例えば「尾行相手が新幹線や飛行機で予想外の大移動を始めた」ようなケースのルール決めも必要でしょう。
例えば、調査を継続するか電話で依頼者に確認した上で実行する、などです。
探偵の判断でどんどん予算を使われて、後から全部請求されるトラブルがあるので注意してください。
【原一本社(自社ビルを持つ探偵社は稀)】
さて、C社の場合は成功報酬を設定しています。
成功報酬は調査が成功した場合だけ支払いの必要が発生し、失敗の場合は払わなくてよい料金です。
調査というものはやってみないとわからないところがあるので、成功報酬というシステムも一定の合理性があります。
しかし、「『成功』の定義」、すなわち「何をもって『成功』とみなすのか?」については、よくよく話し合っておく必要があります。
次の浮気調査は『成功』か?
依頼者は「失敗」と思っているのに、探偵社側は「成功」として成功報酬を要求してきてもめることが多いので注意してください。
浮気調査は「『成功』の定義」が難しく、なかなか成功報酬になじみにくいようにも思います。
それに比べて、人探しは「『成功』の定義」が比較的わかりやすい。
探し人が見つかるのが「成功」です。
しかし、これも対象者が死んでいた場合は問題になります。
複数の関係者から「死んだ」との証言が得られれば、それで満足するのか?
除籍謄本とか、死亡の記載のある住民票とか、墓の写真とか、確実な死亡の証拠まで得てはじめて「成功」とするのか?
あるいは、対象者が「結婚してアメリカに渡った」という証言が得られたような場合、さらにやっかいです。
アメリカまで追うには旅費もかかるし、通訳か現地業者の協力が必要なのでコストは巨額になります。
しかし、案外とっくに帰国してその辺でうろうろしている可能性もあります。
死亡や海外渡航は特殊ケースとしても、探偵が発見した住所を依頼者が訪ねてみると、探し人はすでに引っ越してもぬけの殻だったというケースは時々あります。
これは成功なのか、失敗なのか?
ちなみに原一さんの場合、家出人捜索は家族に引き合わせるところまでやって任務完了です。
それも、探偵は姿を見せず、家族が見つけだしたという演出にして。
・・・というわけで、比較的成功報酬がなじみやすい人探しの仕事でも揉める可能性はあります。
「調査の結果、『行方不明』ということがわかったので成功」と強弁された事例もあるので、注意してください。
あまりややこしい話になるくらいなら、最初からやる範囲と料金総額が決まっている方がいいような気もします。
原一探偵事務所の料金システムの最大の特長は、すべての料金を事前に提示し、追加請求を一切しない点です。
事前に調査の状況を綿密に検討し、必要な人員・車両・設備・費用を割り出します。
起こりうるいろいろな状況を想定し、すべてを織り込んで経験に基づいて見積もり額を出します。
最終的な請求総額は見積額と完全一致で、内訳は「基本料金」と「調査費用」の2つしかなく、極限までシンプルです。
途中で予想外のことが起きてコストが膨らんでも、追加請求は一切しないとのこと。
この点については、本サイト制作者の私も確信が持てなかったので、直接取材して原一の幹部探偵に聞いてきました。
料金システムについてのインタビュー(2015年4月10日)
【原一指令部の探偵F氏】
調査に支障が出るので顔はモザイク加工、名前はイニシャルとさせていただいています。
Q. 追加請求なしというのは本当なのか?
指令部F氏: 本当です。調査は計画段階で総費用を確定します。
Q, 予定外のコストが発生する場合もあるはずだが。
指令部F氏: 例えば怪しまれてると感じたら、無条件に車を変えます。
2台で済む予定だったのに、3台必要になる場合もあります。
それでもバレないことが優先ですから、別の車を向かわせます。
それについて追加請求はしません。
調査案件ひとつひとつの利益より、調査品質を優先しています。
そうして信頼を得ることが、全社的な利益を増やすことにつながるからです。
Q. 成功報酬もないのか?
指令部F氏:ありません。
かかるのは最初に提示した費用だけです。
難易度の高い所在調査(人探し)のみ、例外として設定することがあります。
このやり方だとイレギュラーが発生した案件では赤字になる場合があるが、それは稀なことなので、会社全体としては利益に問題はない。
個別案件の損益より、料金体系のわかりやすさと利用者の安心感の方が優先とのことでした。
最初に決めた額に納得したら、それ以上は発生しないというのは、確かに安心感があります。
予算が限られている人にとっては、総額がわからない買物ほど怖いものはないと思います。
以上、探偵社一般の料金体系と原一さんの料金の比較を語ってきましたが、依頼先は料金だけで決めるべきではないです。
探偵業は、有形商品や定型的サービスではないので、スペックやお金だけで語れない部分が非常に多い。
中身をよく知り、信頼感が感じられる業者を選ぶべきなのです。
とはいえ、探偵社のサイトはスタッフの写真すらないものも多く、実態を知るための情報が不足しているのも事実。
そこで、このサイトでは2015年4月の初取材から継続して業界最大手の原一探偵事務所を繰り返し取材し、実像を紹介しています。
【2015年初取材時の写真】
【結婚調査について教えてくれた宮下氏】
2018年2月16日、本社で5度目の取材を行い、結婚相手の身上調査について詳しく聞きましたが、これも面白かったです。
この記事に出てくる聞き込み部隊(特殊調査部)はメディアとの接触が初だそうで、大変光栄な取材をさせてもらえることになりました。
【自殺名所の捜索道具・通称「樹海セット」】
2018年2月の5度目の取材の時には、家出人・失踪者・行方不明者の捜索部隊(調査部特捜課)にも取材しました。
この部隊には忍者か超人みたいな探偵がいます。
とにかく、このサイトは取材記事満載で他では得られない情報がいっぱいなので、ぜひチェックしてみてください!
当サイトは2015年4月の初取材以来、繰り返し原一探偵事務所を取材しており、良好な関係にあります。
そこで同社は当サイトの読者にキャンペーンクーポンを出してくれています。
上の「クーポンを見た」というと基本料金が半額になります。
下記リンク先の電話がクーポン識別番号を兼ねており、他の原一の電話番号ではクーポンは効かないのでご注意ください。
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